京都 「建仁寺」

風神雷神図の魅力

「京の五条の橋の上~大の男の弁慶は~♪」と、

鼻歌交じりに五条大橋を渡り鴨川の河川敷に降りて川沿いを歩く。

やがて四条から祇園を抜けると、目指す建仁寺の堂々と構えた門が待ち受けている。 

 この建仁寺、鎌倉時代を開いた源頼朝の嫡男頼家が建仁二年(1202年)に創立した臨済宗の大本山である。

 頼家は1204年に若干二十一歳の若さで病死するのだが、逝去直前にこの寺を開基したのであった。

自身の病気治癒祈祷の意味合いがあったのかもしれないが、記録はない。

建仁寺には、「風神雷神図屏風」という江戸時代初期に活躍した俵屋宗達の最高傑作と言われている作品が常設展示されている。

 ただしこれは複製品で、本物は国宝として京都国立博物館にある。 

一面に貼られた金箔の醸し出す奥行き、また宗達得意の水墨特殊技法である「たらし込み」によって描かれた両神の足元の雲、そして風神の緑と雷神の白との対比など、この図画の魅力は尽きない。

 日本を代表する国宝の一つとして海外にぜひとも紹介したいとの趣旨から、2010年上海国際博覧会に他の作品数点とともに出展されたこの「風神雷神図屏風」は、キャノンの最新のデジタルイメージング技術が駆使されて高精細な複製品として製作されたものだ。

 フランス・ルーブルなど世界の有名美術館でも本物の作品が展示によって傷むリスクを考慮し複製品を常設展示するという方法は一般的に行われている。 

この「風神雷神図屏風」はそれが複製品であるとはいえ、両神の躍動感あふれる迫力はいささかも損なわれていない。 

むしろ、写真OK,フラッシュOKという我々ツーリストへの配慮はとても嬉しいことである。

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